スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
[--/--/-- --:--] | スポンサー広告 |
◆温めるだけの夢◆
talisman

美しい夢を見た。
それはあたしにとってこの上なく都合の良い夢で、目覚めたあたしは自分の愚かさを心で笑った。
何もかもが思い通りで居られる夢の中で、あたしはいつまでもこの夢が覚めませんようにと切に願った。

現実が不浄すぎるとは思わない。
けれど、現実に素晴らしい事が起こっても喜ばしい事が起こっても、それは何一つとして『今、この一瞬』にしか過ぎない。
過ぎ去れば、栄光すら思い出。現実に見る夢は叶える事が生きている証のように思われて。
それならば、眠りの夢の中で、これが夢とは気付かない振りをして全ての時間を止めていたい。
例えばもう戻らない、この世界には居なくなってしまった人と笑い合ったり、失ってしまった若さを取り戻していたり、愛されるはずもない人から一身に愛情を注いで貰ったり。
そのほうがいい。心が安らぐから。夢を見る事に、苦悩しなくて済むから。

夢の中に住んでいたい。
肉体の柵から解き放たれて永遠に夢を見ていたい。
けれど眠りの時に見る夢を愉しむ事が赦されたとして、現実では夢は叶えなければいけないと課せられているようだ。
現実に見る夢を叶えなければ、丸で人間失格とでも云った風に後ろ指を指されるか、小馬鹿にされるかのどちらかだ。
生真面目な人なら、それが原因で自分の人生を狂わせてしまう人だっているだろう。
何故、人は現実にも夢を持たなければならないの?
何故、夢を温めるだけで満足する事が怠惰だと云われなければならないの?

眠りから覚める時、夢路を踏み外す事は決して無い。
けれど醒めている時に夢路を踏み外すことは多々ある。

だけどどうか嘲笑わないで欲しい。
本当は知っている。温め続けた夢はいずれ孵化してしまう事を。
それをきちんと育めなかったからと云って、嘆いたり見捨てたりしないで欲しい。
あたしは、今はただ、眠っているだけの『夢』を温める。
目を閉じて、息を顰めながら。
スポンサーサイト
[2010/04/06 01:46] | 随筆―smoking room | コメント(0) |
<<◆光◆ | ホーム | ◆この目に見えないもの◆>>
コメント
コメントの投稿












管理者にだけ表示を許可する

*My Blue Heaven*


私の記憶の中から、思い出せる限りの事を『小説・文学』カテゴリに。   私の現在を、『ブログ』カテゴリに。

プロフィール

遊

Author:遊
Name:百瀬 遊(Yu Momose)
Birthday:01/28
Blood type: B
Sex:F

●がタイトルにつく場合ブログ、
*がタイトルにつく場合が小説です。

◆初期小説は、書き下ろしのノンフィクションを載せています。
※カテゴリ別に読んで頂ければ、多少なりわかりやすく表示されると思います。
※表記の多い、自傷、ドラッグ、売春はすでに卒業しています。
ドラッグと売春は犯罪ですので、(今更ですが)やっちゃダメな事です。
自傷は犯罪じゃないみたいですが、周りの人が痛いのであまりお勧めできません。
◆09年8月以降、フィクションを増やしていく予定です。
ノンフィクションの場合は題名に表記します。

※著作権・肖像権の侵害、あるいは転載などは禁止とさせていただきますので、よろしくお願いします。

最新記事

最新コメント

最新トラックバック

月別アーカイブ

カテゴリ

FC2カウンター

FC2カウンター

現在の閲覧者数:

検索フォーム

RSSリンクの表示

リンク

このブログをリンクに追加する

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

QRコード

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。